この展覧会は、美術作品を占星学で用いられる10天体に関連付けて読み解こうとする試みです。美術には、作家の思考や時代のムードが反映されています。一方占星学は、星の動きや配置によって世界を把握しようとする学問です。星の中でも他の星々の間を大きく動く太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星は、そのカギを握るものとして重視され、それぞれの天体には、太陽であれば「自我・自主性」、水星には「知性・コミュニケーション」などといった性質が設定されています。
本展では、両者が人間の性質や社会の動きに焦点を当て成り立つという共通点に注目し、天体にまつわるキーワードを切り口として、絵画や写真、彫刻など、主に20世紀に制作された約60点の美術作品を紹介します。豊田市美術館の協力により実現した本企画は、当館では開館以来初めての、現代美術を一堂に展覧する機会ともなっています。
[会期]2019年9月14日(土)~11月18日(月)
[開館時間]10:00~18:30(展示室への入場は18:00まで)
[休館日]火曜日(ただし10月22日は開館)、10月23日
[会場]展示室D・C
[観覧料]
当日券 | 前売券 | ||
企画展 | 企画展・コレクション展セット | ||
一 般 | 1,000(800) | 1,150(920) | 900 |
大学生 | 600(450) | 700(530) | 500 |
小中高生 | 300(250) | 300(250) | 200 |
単位:円
※( )内は20名以上の団体料金
※小中高生の学校利用は入場無料
※障害者手帳、被爆者健康手帳保持者およびその介助者は入場無料
※前売券は、ローソン各店(Lコード 61992)、各プレイガイドでお求めになれます。
※大学生、小中高生の前売券は、ローソンチケットでのみ販売
[主催]島根県立石見美術館、しまね文化振興財団、中国新聞社、日本海テレビ
[特別協力]豊田市美術館
[後援]芸術文化とふれあう協議会
◎英語版の基本情報 は以下のバナーをクリックしてご覧ください。
For basic information on English version please click on the banner below.
【太陽】自我・自主性
太陽系の中心に位置し、自ら発光する太陽は、占星学では自我、自主性を司り、社会的な自己を象徴します。ここでは光を放つ作品や、「わたし」という存在をテーマとした作品、作家のセルフポートレートを展示します。
オラファー・エリアソン《グリーンランド・ランプ》2006年 豊田市美術館蔵 Ⓒ2006 Olafur Eliasson
【火星】情熱・戦闘・荒々しさ
火星は、観察される時々で明るさが大きく変化し、また大地が酸化鉄で覆われているため赤色に見えます。そのため、戦争や闘争、破壊、男性的力強さを象徴するとされました。ここでは「具体」を代表する白髪の大作を紹介します。
白髪一雄《無題》1959年 豊田市美術館蔵
【木星】拡大・発展
12年かけて黄道を一周し、夜を通して観察される木星は、星々の王として全能の神の名を与えられました。拡大、発展、ひいては幸運を象徴する木星の章では、「範囲」や「定義」を押し広げるような作品を紹介します。
村瀬恭子《White Coat》2009年 豊田市美術館蔵 Ⓒ2019 Kyoko Murase
【土星】縮小・制限・規則・秩序
公転周期が30年近くもあり、動きの遅い土星は、安定、抑制、規則、ルール、などの性質が考えられました。ここでは厳密なルールに基づいて制作された作品や、モチーフの繰り返しが見どころとなる作品を紹介します。
アレクサンドル・ミハイロビチ・ロトチェンコ《フェンシング 「赤の広場のスポーツパレード」より》 1936年 島根県立美術館蔵
【冥王星】破壊と再生
1930年に発見された冥王星は、その後同等の天体が相次いで発見されるなどし、2006年に惑星から準惑星に降格となった、大変小さな天体です。冥府の王の名を持ち、死そのものや、破壊と再生を象徴します。ここでは「絵画」という概念を超えることに挑んだ作品や、喪失と回復の過程で生まれた作品などを展示します。
塩田千春《不在との対話》2009年 豊田市美術館蔵 Ⓒ2019 Chiharu Shiota
◎ 出品作品リスト は → こちら(PDFファイル:96KB)
美術館は終日無料開放!
スタンプラリーやギャラリートークもあります。
[日時]2019年10月6日(日)終日
年内に65歳以上になる方は、美術館観覧料が無料になります。
年齢が確認できるものをお持ちください。
[期間]2019年9月14日(土)~23日(月・祝)
ライブパフォーマンス「天球の庭」
5人のアーティストそれぞれが、独自の周期やテーマを持つ惑星のように自由に表現しながら、一つの調和へと繋がってゆく即興的なパフォーマンス。
星にちなんだ楽曲へのオマージュとして、新たに作編曲された小作品も披露します。
[日時]2019年9月23日(月・祝)19:00~
[会場]美術館ロビー(当日先着50名/申込不要)
※床にすわってくつろいでお聴きいただきます。クッションや座布団などをご持参ください。
[出演]
歌島昌智(ピアノ、パーカッション)
Chu makino(ヴォイス)
佐藤公哉(ヴィオラ、ハルモニウム)
國方暢之介(ベース)
伊東歌織(ダンス)
[料金]ドネーション制
※ドネーションとはもともと「寄付」「寄贈」を意味する言葉。コンサートでは、鑑賞者が演奏やその場で過ごした時間に対して支払いたいと考える金額を自身で決めて払う制度。金額に設定はありません。
◎「MUSEUM × THEATER Vol.10 ライブパフォーマンス『天球の庭』」
__チラシ は → こちら(PDFファイル:814KB)
本展出品作品の一つ、若林奮《立体ノート-気体・固体・液体・現在》について、所蔵館の学芸員として研究を続けている北谷正雄さんに詳しくお話しいただきます。
[日時]2019年10月13日(日)10:30~12:00
[会場]講義室
[料金]無料(当日先着50名/申込不要)
新月は別名「朔月(さくつき)」といい、「朔」には「新たなはじまり」や「リセット」という意味があります。
新月の日に行うこの催しでは、心と体をリセットする香り高いお茶をご提供します。
[日時]2019年9月29日(日)、10月27日(日)各日11:00~
[会場]美術館ロビー
[料金]無料/先着100名
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要です。
担当学芸員が本展についてわかりやすく解説します。
[日時]2019年9月15日(日)、10月6日(日)、26日(土)、11月16日(土)各日14:00~
[会場]展示室D
[料金]無料/申込不要
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要です。
「かがやく月と歩こう!」
会期中3回ある満月の日には、月をモチーフにしたオリジナルの缶バッチをプレゼント。
4種類の中から好きな月を選んで身につけましょう。
キラキラとかがやく月とともに、展覧会をよりいっそう楽しもう!
[日時]2019年9月14日(土)、10月14日(月・祝)、11月10日(日)各日10:00~
[料金]無料/当日先着150名
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要です。
当企画展のWEB割引券をダウンロードできます。
◎「WEB割引券」(PDFファイル:231KB)