2015年11月30日、93歳で「あの世」へと旅立った水木しげる。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」など、数多くのヒット作を生み出した漫画家としてだけでなく、作品を通じて妖怪文化を広めた妖怪研究家としても高く評価されました。本展では、水木プロダクションの全面的な協力のもと、人間・水木しげるが遺したものを徹底的に振り返ります。少年期の習作、戦地で描いたスケッチ、貸本時代からの貴重な漫画や妖怪画の原稿など、卓越した画力とメッセージ性がうかがえる作品の数々に加え、エッセイ原稿や妖怪・精霊像コレクション、私物など合計約390点を展示します。
[会期]2018年12月1日(土)~2019年1月28日(月)
[開館時間]10:00~18:30(展示室への入場は18:00まで)
[休館日]火曜日
[会場]展示室D
[観覧料] ( )内は20名以上の団体料金
当日券 | 前売券 | ||
企画展 | 企画展・コレクション展セット | ||
一 般 | 1,000(800) | 1,150(920) | 900 |
大学生 | 600(450) | 700(530) | 500 |
小中高生 | 300(250) | 300(250) | 200 |
単位:円
※小中高生の学校利用は入場無料
※障害者手帳、被爆者健康手帳保持者およびその介助者は入場無料
※前売券は、ローソン各店(Lコード 62909)、主な旅行会社、各プレイガイドでお求めになれます。
※大学生、小中高生の前売券は、ローソンチケット、生協ひろしま、生協しまねでのみ販売
[主催]島根県、島根県立石見美術館、しまね文化振興財団、TSK山陰中央テレビ、山陰中央新報社、朝日新聞社
[企画協力]水木プロダクション
[協賛]ライブアートブックス
[後援]芸術文化とふれあう協議会
[協力]テクノネット、クロステック
◎英語版の基本情報 は以下のバナーをクリックしてご覧ください。
For basic information on English version please click on the banner below.
◎企画展「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」チラシ は → こちら(PDFファイル:4.04MB)
1922年(大正11年)、武良家の次男として産声を上げた水木しげる。自然豊かな鳥取県・境港で、自由奔放に育ちました。幼少期の水木は、近所に住んでいた「のんのんばあ」から妖怪や死後の世界についての話を語り聞かされ、目に見えないことに興味を持つようになりました。
本章では、水木本人がのちに「国宝」と書いたメモを貼り付けた箱入りのヘソの緒、子どものころからの収集癖がわかる地図や新聞題字のスクラップ帳、才能あふれる少年時代の自画像や油彩画、絵本などを通じて、幼少期から少年期までの水木の姿を振り返ります。
「思い」 1936年
1943年(昭和18年)、水木しげるは太平洋戦争に召集され、パプア・ニューギニアの激戦地に送られます。出征前の苦悩が読み取れる手記原稿、戦地に持参した英和辞典、終戦直後の南洋で現地人や自然を描いたスケッチ、自身の戦争体験を重ねて描いた戦記漫画などを通じて、水木が経験した戦争の悲惨さを伝えるとともに、激戦地でも自然や現地人との触れ合いを大切にした水木の生き方にも触れます。
ズンゲンで爆風を受ける 1988年
九死に一生を得て復員した水木しげるは、片腕を失ったものの、絵描きへの情熱の炎を絶やすことはありませんでした。境港から神戸、東京へ居を移し、紙芝居作家から貸本漫画家となりますが、原稿料はごくわずか。食うや食わずの生活からはなかなか抜け出せませんでした。戦後に描いたどこか空虚さを感じるスケッチや、後の「ゲゲゲの鬼太郎」の原作となった貸本漫画「墓場鬼太郎」など貧乏生活の中で必死に描いた数々の貸本漫画原稿を展示します。水木夫妻が新婚当初暮らしていた居間を再現したコーナーには、実際に夫婦で作ったプラモデルや当時使っていた背広なども展示します。
墓場鬼太郎 怪奇一番勝負 1962年
貧乏時代の居間再現コーナー
水木しげるの漫画家人生の中で大きな転機となったのが、1965年(昭和40年)、「テレビくん」での講談社児童まんが賞の受賞です。本章では代表的な水木漫画の原画に加え、当時水木が使っていた日記帳やスクラップブックも見ることができます。さらに、水木しげるが名作を生み出した書斎を会場内に再現し、プロジェクターを使用した映像演出で彩ります。
「ゲゲゲの鬼太郎」(妖怪飛行船巨鯨号) 1968年
「悪魔くん」単行本カバーイラスト 1985年
「河童の三平」連載第3回扉絵 1969年
「ゲゲゲの鬼太郎」妖怪危機一髪 前編 1986年
売れっ子作家となり多忙を極めた水木しげるは、50歳を超えた頃から意識的に仕事を減らし、かねてより興味を持っていた妖怪の研究に没頭し始めました。本章では、息をのむほど緻密に描かれた妖怪画の魅力を紹介するほか、水木が世界中で集めた妖怪・精霊像コレクションの一部を、自宅に設けた妖怪ギャラリーを再現して展示します。
砂かけ婆 1984年【展示期間:12月26日(水)~1月28日(月)】
一反木綿 1991年【展示期間:12月1日(土)~12月24日(月・祝)】
ここでは、人間・水木しげるのプライベートな側面に迫ります。「理想の死に方」と題したエッセイの生原稿、50年以上にわたり水木を支え続けた「ゲゲゲの女房」こと布枝夫人へのインタビュー映像や、約50人の各界著名人からの追悼メッセージを通じて、水木が遺したもの、我々に伝えたかったことは何だったのかを探ります。
提供:朝日新聞社
※一部作品の展示替えがあります。(展示期間を特に記していない作品は、全期間展示いたします。
©水木プロダクション
写真右上のコマ部分に入るとセンサーが反応し、左上のコマ部分に水木さんの名言とイラストがランダムに表示されます。
水木しげるが好んでいた石見神楽(石見地域の伝統芸能)の表情豊かな面を、ご紹介します。
《鍾馗の鬼面》(益田市・石見神楽須子社中蔵)
[展示期間]2018年12月19日(水)~2019年2月3日(日)
[会場]展示室A
水木しげるが実見した百鬼夜行絵巻を、同時期のコレクション展「不思議な生きものたち」で展示します。巾着の妖怪など、他ではみられないユニークな妖怪も描かれています。
英一蝶《百鬼夜行絵巻》(江戸時代、大田市・物部神社蔵、部分)
展覧会の「しおり」を持参し、そこに書かれたクイズに正解した方に、石見限定のオリジナルグッズ(非売品)をプレゼントします。
京極夏彦氏(撮影:但馬一憲)
『水木しげる漫画大全集』の監修者で小説家の京極夏彦氏による講演です。
[日時]2018年12月1日(土)13:00~14:30(開場12:40)
[会場]グラントワ小ホール
[定員]当日先着400人
[料金]聴講無料/要整理券
※整理券は当日10:00より総合案内カウンターで配布
※整理券の他に企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
水木しげると親交のあった学芸員が、水木しげるのエピソードを交えながら展示作品について解説します。
[日時]2018年12月8日(土)14:00~(約40分)
[講師]岡 宏三(島根県立古代出雲歴史博物館 専門学芸員)
[会場]展示室D
[料金]参加無料
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
鬼太郎くんと一緒に記念撮影ができます。
[日時]2018年12月2日(日)①11:00~11:30/②13:30~14:00/③15:00~15:30
[定員]各回35組
[会場]中庭広場
※各時間の整理券は当日10:00より総合案内カウンターで配布
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
当館の担当学芸員が本展についてわかりやすく解説します。
[日時]2018年12月22日(土)、2019年1月3日(木)、1月12日(土)、1月26日(土)各日14:00~
[料金]参加無料
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
妖怪たちが発する音を想像してスマホで作ってみましょう。出来上がった音はグラントワ内でひっそりと流れますよ。音楽経験のない方も楽しめます。
[日時]2018年12月23日(日)14:30~16:30
[講師]檜垣智也(音楽家・大阪芸術大学客員准教授)
[会場]講義室
[定員]20名/要申込
[料金]参加無料(スマートフォンをお持ちでないお子さんは保護者同伴で参加可)
[申込]E-mailにて、名前、年齢、連絡のとりやすい電話番号をお知らせください。
E-mail:zaidan@grandtoit.jp
※1人または親子1組に1台スマートフォンを持参ください。
※当日はWavePadという音の編集アプリを、お持ちのスマホにダウンロードいただきます。(または事前にダウンロードください)
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
石州瓦の音など地域の素材も使って新作した電子音楽を、アクースモニウム(空間音響装置)を用いて暗闇の中で演奏します。クリスマスに「異界」を感じてみませんか?
[日時]2018年12月24日(月・祝)1回目13:30開演(13:00開場)/2回目15:30開演(15:00開場) いずれも演奏時間は40分程度
[出演]檜垣智也(音楽家・アクースモニウム)
[会場]グラントワ大ホール ステージ
[定員]各40名
[料金]前売500円、当日700円
※チケットは11月4日(日)9:00より、総合案内カウンターで販売
アイシングでカワイイ妖怪を描いた角砂糖をお茶に入れてみましょう。妖怪たちが浮かび上がりただよいます。
[日時]2018年12月8日(土)11:00~
お正月にふさわしいお茶を提供します。
[日時]2019年1月2日(水)11:00~
[会場]いずれも美術館ロビー
[料金]参加無料/先着100名
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
水木しげるの出身地、鳥取県境港市の名物料理かに汁などを販売します。あわせて地元、石見の飲食店も腕をふるって参加します。
[日時]2019年1月13日(日)11:00~15:00
[会場]中庭広場 ※少雨開催
「ゲゲゲの人生展」と「グラントワ・カンタート2019」、両方の当日券または前売券(企画展分はミュージアムパスポート可)をご購入・ご提示くださった方、先着100名様に、冬マルシェにて美味しいかに汁の引換券をプレゼントします。
※かに汁引換券は、冬マルシェ当日9:30より総合案内カウンターで配布
当企画展のWEB割引券をダウンロードできます。
◎「WEB割引券」(PDFファイル:207KB)