
展覧会概要
日本の平安時代末から安土桃山時代の中世には、現在の島根県西部にあたる石見地域においても豊かな文化が花ひらき、数多くの美術工芸品が制作されました。それらはなぜ生み出され、どのような役割を持っていたのでしょうか。その疑問を紐解いていくと、当時 の人々の価値観や美意識にふれることができます。また、中世の遺品が現代まで残されているのは、それらを守り未来へつなぐという人々の営みが続いてきたためです。
本展では、約60点(重要文化財16点を含む)にのぼる中世の石見地域ゆかりの美術工芸品を4つの章に分けて展示し、それらが制作された背景、果たしていた役割、後世へ守り伝えられた営みについて考えます。
みどころ
みどころ① 石見へ初めて里帰りとなる作品も!
益田宗兼(ますだ むねかね)が足利義稙(あしかが よしたね)より拝領したと伝わる《小袖 白茶地桐竹模様綾》など 、本展で初めて石見へ里帰りを果たす作品もあります。

《小袖 白茶地桐竹模様綾》室町時代・16世紀 東京国立博物館蔵 重要文化財
【展示期間:4月26日~5月19日】 Image: TNM Image Archives
みどころ② 指定文化財を多数展示!
重要文化財16点、島根県指定文化財9点、益田市指定文化財5点、山口県指定文化財2点、岩国市指定文化財1点。
みどころ③ 巡回展ではありません!
当館でしか開催しない自主企画展です。
展覧会構成
第1章 祈りと信仰
本章では、主に鎌倉時代から室町時代までの仏教美術に注目し、それらが制作された背景について紹介します。

第2章 石見の名族たちとその姿
本章では、石見地域を治めていた領主たちの肖像画や彼らの愛用品、奉納品を紹介します。


狩野秀頼《神馬図絵馬》永禄12年(1569) 邑南町・賀茂神社蔵 重要文化財 【展示期間:4月26日~5月19日】
第3章 雪舟流画人たちの活躍
本章では、室町時代の画僧・雪舟等楊の弟子や孫弟子たちと石見地域との関わりについて考えます。
雪舟のに倣った画風が伺える《釈迦十六羅漢図》(全17幅、益田市・妙義寺蔵)は、修復後の初公開として、17幅全てを全期間展示します。

第4章 益田家に伝わった美術工芸品
中世には石見国益田を本拠とし、近世には萩藩毛利家の永代家老として活躍した益田家に伝わった美術工芸品を展示し、中世の遺品が後世へ守り伝えられる営みを紹介します。


出品目録
会期・休館日・観覧料
[会 期] 2025年4月26日(土)~6月16日(月)
前期:4月26日(土)~5月19日(月)
後期:5月21日(水)~6月16日(月)
[開館時間] 9:30~18:00(展示室への入場は17:30まで)
[休 館 日] 毎週火曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日
[会 場] 展示室D
[観 覧 料]
当日券 | 前売券 | |
---|---|---|
一 般 | 1,300(1,050) | 1,100 |
大学生 | 600(450) | 500 |
高校生以下 | 無料 | 無料 |
単位:円
※同時開催のコレクション展もご覧いただけます
※( )内は20名以上の団体料金
※小中高生の学校教育活動による観覧の引率者は無料になります。※申請が必要です。
※各種障がい者手帳、被爆者健康手帳をお持ちの方およびその介助者(1名様まで)は入場無料
前売券発売日:2025年4月2日(水)10:00
※前売券は、グラントワ総合案内カウンターおよびオンラインチケット「シマチケ」(WEBサイト)でお求めになれます。
※グラントワ総合案内カウンターでの前売券の取扱いは開幕前日までとなります。
「シマチケ」はこちらから ⇒ 「シマチケ」

※お申し込みには「シマチケ」メンバーズWEB会員への会員登録が必要となります。(会員登録は無料です)
関連プログラム
◎シンポジウム①「益田家の至宝とその伝来」
[日時]5月10日(土)13:00~16:00
[会場]グラントワ小ホール
[登壇者]
小山 弓弦葉(東京国立博物館・学芸研究部調査研究課長)
重田麻紀(須佐歴史民俗資料館・特別学芸員)
角野広海(島根県立石見美術館・主任学芸員)
中司健一(益田市歴史文化研究センター・主任)
西田友広(東京大学史料編纂所・中世史料部門准教授)
森 道彦(京都国立博物館・学芸部 主任研究員)
[主催] 益田の歴史文化を活かした観光拠点づくり実行委員会
申込不要/参加無料/先着400名
※4月25日(金)付け山陰中央新報に掲載された広告に誤りがありました。
企画展観覧券またはミュージアムパスポートは不要でご入場いただけます。
◎シンポジウム②「近世益田家と須佐の歴史文化~萩藩石見境の実相~」
[日時]5月11日(日)13:30~15:30
[会場]萩市須佐文化センター
[主催]萩市
申込不要/参加無料/先着300名
※シンポジウム①・②の詳細は益田市、萩市の公式ホームページをご覧ください。
◎調査報告「益田家伝来品に関する調査研究と今後の展望」
[日時]6月8日(日)14:00~15:00
[会場]グラントワ講義室
[講師]角野広海(島根県立石見美術館・主任学芸員)
申込不要/参加無料/先着40名
◎グラントワ・マルシェ2025
企画展にちなんだ各種イベントを開催します。
[日時]5月3日(土)10:00~14:30
[会場]グラントワ中庭広場ほか
◎グラントワTeaガーデン「雪舟茶」
益田市の高級煎茶「雪舟」をご提供します。
[日時]6月8日(日)10:30~
[会場]美術館ロビー
参加無料/先着100名
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
◎ギャラリートーク
担当学芸員が展覧会の見どころをわかりやすく解説します。
[日時]5月3日(土)、5月31日(土)、6月14日(土) 14:00~15:00
[会場]展示室D
申込不要/参加無料
※企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
同時開催
企画展「中世益田の至宝展―古文書・出土品ー」
2025年4月26日(土)~6月16日(月)
益田市立歴史文化交流館
企画展「国境を越えた益田家~石見から移封~」
2025年4月26日(土)~6月16日(月)
萩市立須佐歴史民俗資料館
図録・関連グッズ
準備でき次第お知らせいたします。
プレスの方へ
広報用画像のご請求
本展の取材・告知を目的とした広報用画像をご希望される場合は、以下の画像請求フォームよりお申込みください。
◎「広報用画像請求フォーム」→ こちらをクリック
※「広報用画像一覧」→(PDFファイル:832KB)
プレスリリース
◎企画展「石見の祈りと美ー未来へつなぐ中世の宝」プレスリリース は → こちら(PDFファイル:1641KB)
主催・協力・後援
[主催]島根県立石見美術館、しまね文化振興財団、山陰中央新報社、TSKさんいん中央テレビ
[協力]東京大学史料編纂所
[後援]芸術文化とふれあう協議会、益田市、萩市